「超霊感ダマサレンダー1号」Vol.9




ここは、インドの奥地にある露賢老師のアシュラム。


ダイジョロン・ツカヒーラードンは、師の前で座っていた・・。

「おお師よ、明日こちらを後にして日本に帰ることになりました。」


「あ~、ほんと~~、ど~やら随分とスッキリしたみて~だな~~。」


「はい、師の導きのお陰でようやく自分自身に帰ることが出来ました、有り難うございます。」

ダイジョロンは続けた
「しかし、今ひとつお聞きしたいことがありまして、お別れのご挨拶を兼ねてここに参らせて頂きました。」


「お~け~なんでも言ってみな。」


「はい、ワタクシの”迷い”の結晶である例のダマサレンダーなのですが、世の中に混乱を巻き起こした反面、これはワタクシにも予想外の”まさか”のことだったのですが、かのソフトの機能により、至福を体験し出家までしてしまうという人も何人かありまして・・。

残された家族はモチロン大変なショックを受けたわけですが、当の本人にとっては、結果的に善いことだったのでは・・というような思いもあります。これは果たしてどの様に理解すればよろしいのでしょうか?」


「おめぇ~もたいしたことね~な~~、わかんね~の?!」


「は、はあ、恐縮至極でございます・・。」


「んまあ~~そ~だな言ってみりゃ、よ~するに催眠術とかクスリをやって気持ちよくなっちゃった~・・ってえのと同じことだわな~~。

まあそのヒトがたまたま縁があって、そんなよ~な体験をするってえタイミングだったってえこともあり得るけどよ~。

ま、でも今度の場合、殆どは覚醒剤とかよ・・っははは~!覚醒のクスリってえのは、グッドな名前だな~ちょ~うける~~!!

・・あとマリファナ、LSD、シンナーみてえなやつ、あーゆーやつやって一時的にえらくHighになっちまってる・・みてえなもんだよ。」


「はい。」


「サトリやら光明やらの”ふぁんたすてぃっくなユメ”を見てるだけだからよ~、時間が経てば大抵のやつは家に帰ってくんだろ~・・、”オ、オレは何してたんだ~~”つってアセッてよ・・ぶあっははは~!」

「人工的なもんはよ~、所詮オモチャだからよ~・・そもそもよ~瞑想なんてえのはよ~自分で気付いてオトシマエつけるってえ性格のもんじゃんよ~、なあ。

機械でも他人でも外側からの影響で、あひ~おいら悟った~、わかった~・・なんてえのはありえね~~のさ。・・時々あるよなそ~いったタグイのやつ・・サトリのエナジーど~ですか、瞑想なんて必要ないですよ~・・なんつってよ、ぎゃ~っははは!」


「御意、かの釈尊の遺言、”自らを燈明とせよ”ということですね・・。」

「あ~、ま~そんなとこだわな~~。でもよ~おめぇよ~、そいつ作る時エナジーのボリュームとか調整しなかったのかよ~?いきなり家を出てっちまうなんてえのは、そ~と~なパワーが必要とされるぜ~・・?」


「はい、そのあたりがジツに腑に落ちないのであります。人体や心に危険の無いよう十分に配慮したつもりだったのですが・・。」


「ふ~~ん、光明は頼りね~けど、おめ~の科学センスはハンパじゃねぇのにな~・・わかんね~もんだ・・。
ま~~い~っか!そのオカゲでここに帰ってきて原点に戻れたわけだかんな~~!」


「御意~~!ありがとうございます!!」


「Yeah!!お~っけ~~べいべ~!!しぇきなしぇきなべいべ~~~!!!」

いつものように師は突然叫び、弟子達で編成されたロックバンド”ハッピー&ラッキーエンライトメントブラザーズ”をバックに歌い始めた・・!

♪♪ ろけんろ~~!べいべ~~!燈明~~!と~~みょ~~!とみょとみょ~~!

くらいとふへいをゆ~よりも~~ハニー・・くらいくらいと言っちまえ~~!

こ~みょ~だろ~がめいそ~だろ~がユメはユメ~~!おりゃ~!!

真我に無理強い~しんがにむりじ~!

むりじ~む・り・じ~・・そりゃむりだぜ~できね~もんはできね~ぜ~!

たつじ~たつじ~た・つ・じ~! タツジイ(注*)がいつも言ってること~わすれちまったのかよ Oh! Honey~!
 
”さ、三途の川や~~”

渡っちまえ~渡っちまえ~そいつの先にはニルバーナ~!! ♪♪


夕暮れ時のアシュラム(瞑想道場)に音は鳴り響き、宴は夜中まで続いた・・。



注*タツジイ 「おじゃましまんにゃわ~」でオナジミの吉本新喜劇 
井上竜夫の愛称。
 http://jp.youtube.com/watch?v=sPRn7dd3Q3o をご参照下さい。


3 件のコメント:

Amano Ran さんのコメント...

なるぅほどっ!

ダイジョロン博士が露賢老師のアシュラムに赴いた価値は充分にあったみたいですね。

大傑作のダマサレンダーは博士の人生をかけた誇りがこめられておったのですが、その誇りのためになかなか、博士は己を捨てきることができなかったのでした。

しかし、露賢老師のもとおかげさまで博士は白紙に戻り、誇りはただのホコリとなり胡散無償…。これぞ二大奥義「ハクシわハクシ」そして、「ホコリわホコリ」を体得されたのでした。

超修行のおっ!
ジット観ヨウ☆自燈明、
の境地にたどり着いたのでした。

しっしっし、しかし、だじゃれの連発は、
おやじの年代に入った証拠かぁ~、
あまり、めでたくなし、めでたくなし…

Amano Ran さんのコメント...

ただいまのコメントに、
誤字、脱字、落丁、乱丁が、
ありやした。
胡散霧消ではなく「雲散霧消」の、
マチガイです。はい。

Daijyo さんのコメント...

どんもどんもでございます~~。

いや~~、うまい!!
Amanoさんは、どえりゃ~ウマイこと言~ますね~~!

そのと~り!!!
博士は白紙・・誇りは埃・・
ん、うま~~い!

ジット観よう☆自燈明~~
ビパサナの極意でございますですな~~~!!

べり~ふぁんたすてぃっく~~~!!!